フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ
映画より全然よかったです。
さすが世界的ベストセラー。
もちろんこの小説がものすごく
高尚な素晴らしい本だとは言いませんが
ベタなツボを押さえた
読みやすい恋愛小説でした。
翻訳の文体を読む限り
「ブリジット・ジョーンズの日記」
みたいな印象。
もっと言うとその元ネタになった
「高慢と偏見」みたいな読みやすさ。
単純に楽しくて面白い。
「テス」の引用が出てきたり
アナがイギリスの古典を専攻していたり
作者はどうもその辺りが好きなんだろうな。
SM官能小説と言われるだけあって
もちろんそういうシーンもたっぷり。
たっぷりありすぎてちょっと飽きちゃうくらい(笑)
でもSMは初心者のアナに合わせて
ソフトなところで留まってるし
基本は女性目線なので
(というか女性の願望なので)
不快感は全然ないです。
映画には出てこなかった
メールのやり取りがかわいい。
それぞれの気持ちを正直にぶつけて
その中で妥協点を探そうと
努力してる姿が微笑ましいです。
そういうのってなかなか出来ない。
映画ではクリスチャンがアナの
どこに惹かれているのか
よくわからないんだけど
小説ではその辺りが
もう少しわかりやすい。
以下少々ネタバレ。
映画のあの唐突な終わり方。
原作のまんまだったんだ。
と納得しました。
あまりの唐突な終わり方に
続きが気になって仕方がなくて
いきおいで一気に3部作を最後まで
読んでしまいました。
3部作の常として
だんだんレベルが落ちていくので
惰性で読んでる感じにはなりましたが
最後はスッキリするので満足度高し。
おまけのクリスチャン目線の
出会いのシーンは良かったです。
こういう目線で見てたのか~と。
改めて最初から読み返してしまいました。
今度はネタバレしてるから
ちょっとニヤニヤしちゃう感じ。
アナ、あぶないよ。
あんた獲物になってるよ~。
狙われてるんだよ~。
と教えてあげたくなります。
少女漫画並みの
鉄板恋愛小説でした。
こういうのって世界中の女の子に
共通のファンタジーなんだと
あらためて思いました。