日記

そもそも私の実家は
まさにこの映画に出てきたような
1年に1度の祭りの日だけ
町に人があふれるような

町の真ん中に川が流れて
すぐ裏手にある山を登っていけば
本当にあんな家が建っているような
そんな田舎にあるので

「田舎の人の温かさに触れて癒される」
みたいな話は好きじゃないのです

いやいや田舎の人だって別に
みんな優しい訳じゃないし
空気がおいしくたってそれは
退屈さを埋めるほどのことじゃない
と思っているから

だからこの映画もちょっと
素直には観れなかった


でも淡々と進む映画を観ながら

山の稜線を上から眺める景色とか
美味しい空気とか湧水とか
近所の人たちが持ち寄る料理とか
おばあちゃんと食べるごはんとか
居ることが許されている場所とか
疲れ果てるまで体を動かす仕事とか
そういう全部がこの子を癒してるんだな
と納得

ばあちゃんやシゲじいの
「色々あったっぽいし
どう見てもまともじゃないけど
たぶん根はいい子っぽいから
とりあえず大丈夫だろ」
みたいな距離感もよかった
田舎暮らしだけど世間知らずじゃない

それから「家族」が一番
めんどくさかったりする
ということも
血のつながりとか大事だけど
それが全部じゃない

続きを観たいな
と思いました
明かりのついた家の玄関
戸をあけて入ってその後
どんな風に暮らしていくんだろう

原作が気になって買ってしまった
知ってるけど読んだことない作家
小説を読むとまた違う感じになりそうだったので
取り急ぎ映画の感想を

これは林遣都大好きになる前に
もっとフラットな気持ちで観たかったな～
もうそんな頃には戻れないけどさ～